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EBMとEBP実装のあいだのギャップ

 おそらく本来の意味でEBMは個別ケアレベルの実践である。

 そして、たとえば組織がEvidenceにもとづく実践により診療の質の改善を図ろうとしても実際には非常に難しい場面に直面するものである。日本ではEvidenceをSpreadする方略はあまり取り上げられることがない。
 へたをすると、「ちゃんと勉強しろよ!」「なんでオレ流でやってんの?」「あんた知らないでしょ?」的な啓蒙的な行動を日本の「啓発された」グループがとるために、不毛かつ非生産的な対立が生じたりする。

 Evidenceに基づく臨床実践~Evidence based practiceを組織や施設内で広げるためのストラテジーが個人の頑張りに依存していることの限界は多くの人たちが痛感しているのではないだろうか。
 そこで、研究活動のコンテキストで生み出されたEvidenceがホントに現場で適応可能なのか?という2nd generation translational research(第二世代橋渡し研究)も重要だが、Evidenceにもとづく診療やケア~をいかに組織に実践可能な形で普及、維持、発展させていくのかという分野の研究も必要である。それがおそらくImplementation Science(実践適応科学?実装学?日本語訳はまだ確立していない)ということになるだろう。
 

 オープンジャーナルであるBMC Implementation scienceの解説が非常に示唆的である。(http://www.implementationscience.com/about

・・・the scientific study of methods to promote the uptake of research findings into routine healthcare in clinical, organisational or policy contexts.
 Evidenceを日常のヘルスケアにおける臨床、組織、政策にとりいれることをすすめるための方法に関する研究領域である。

 おそらく日本においてはこれからの研究領域として重要視されるようになると思われる。

 

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